日本原子力研究開発機構の楢葉遠隔技術開発センターは、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃止措置推進のために遠隔操作機器(ロボット等)の開発・実証試験を行う施設です。本施設は、平成27年9月より一部運用、平成28年4月から本格運用を開始しました。
楢葉遠隔技術開発センターは、作業者訓練を行うための最新のバーチャルリアリティシステムを備えた研究管理棟と、原子炉の廃止措置技術の実証試験や遠隔操作機器の開発実証試験を行うための試験棟から構成されます。
この施設では、遠隔技術に関する幅広い専門分野の研究者や技術者が集まり、その研究開発を効率的かつ有効的に進め、さらに、情報発信も行う遠隔技術開発の拠点として運営していく予定です。
楢葉遠隔技術開発センター(国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構)
公益財団法人 人工知能研究振興財団
コンピュータが誕生してからわずか半世紀の間に、その普及ぶりはまさに驚異に値するものがありますが、人間の知能に接近しようとする人工知能(AI)研究も、着実にその成果を挙げてきています。
AI技術を使って人間の活動を援助するさまざまな機器やシステムが、企業の管理や生産現場などの一部で既に実用化されておりますが、今後、高齢化社会への移行に伴い、高齢者の社会参加支援や医療・福祉の分野においても、AIが重要な役割を果たすことになるものと考えられます。
AIの開発は、これからの社会全体に対し計り知れない大きな利益をもたらすことは勿論、人間の知的な作業をAIが支援または代替することにより、より豊かな価値の深い人間性を追求する社会を構築する上で、大きなインパクトになると思われます。
しかしながら、このAIの威力も産業界のごく一部の分野で発揮しているに過ぎず、創造性の支援をはじめ国民生活や医療・福祉面等への貢献はこれからの課題です。
これは、AIの技術がまだ未成熟であったり、基礎的な研究や体系化が不十分であることを示しています。
そこで、産業界が中心となり、AIに関する研究の振興を図り、産業技術の高度化及び我が国経済の健全な発展に寄与することを目的に、中部通商産業局(現:中部経済産業局)のご指導と、地方自治体並びに大学等のご協力を得て、平成2年3月に通商産業大臣(現:経済産業大臣)の許可を受け、「人工知能研究振興財団」を設立いたしました。
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
日本最大級の公的研究開発マネジメント機関として、経済産業行政の一翼を担い、エネルギー・環境問題の解決および産業技術力の強化の二つのミッションに取り組む国立研究開発法人です。
■ エネルギー・地球環境問題の解決新エネルギーおよび省エネルギー技術の開発と実証試験等を積極的に展開し、新エネルギーの利用拡大とさらなる省エネルギーを推進します。さらに、国内事業で得られた知見を基に、海外における技術の実証等を推進し、エネルギーの安定供給と地球環境問題の解決に貢献します。
■ 産業技術力の強化産業技術力の強化を目指し、将来の産業において核となる技術シーズの発掘、産業競争力の基盤となるような中長期的プロジェクトおよび実用化開発における各段階の技術開発を、産官学の英知を結集して高度なマネジメント能力を発揮しつつ実施することにより、新技術の市場化を図ります。
理研 BSI-トヨタ連携センター
本センターは、脳科学と技術の統合によって生み出される可能性に挑戦し、それを通して未来社会のためのイノベーションを創出することを目指して、理化学研究所とトヨタ自動車が包括的な連携に合意して生まれた研究組織である。
両者はまったく異なる目的と沿革と文化伝統をもつ対照的な組織であり、それぞれまったく異なる形で日本の社会に貢献してきた。この二つの組織が共通の目的のために連携し、それぞれの組織の強みを発揮しつつ力強い協力関係を打ち立て、それを通して新しい研究開発のスタイルを生み出すことができれば、我が国の科学技術にとっても大変意味のあることである。
本センターは第2フェーズに入り、1) ニューロドライビング、2) ニューロリハビリの二つの研究領域に焦点を絞って研究を行う。研究を担うのは下に表示された3つの連携ユニットである。連携ユニットは和光キャンパスと名古屋キャンパスの二つの地区におかれる。各研究ユニットは、専任の研究員と理研脳研およ びトヨタから出向の研究員からなり、両者の緊密な協力関係が保持されるような仕組みとなっている。