室蘭工業大学では、文部科学省の支援を受け、平成22年度より「ロボットアリーナによる体験的先端技術教育研究拠点の形成」事業をスタートさせました。
この事業では地域公開型施設「ロボットアリーナ」を創設し、この施設を活用して地域少年へのロボット技術の体験提供、地域住民へのロボット技術の振興、地域と連携した先端ロボット技術開発と新産業創出、地域実践課題を取り入れたプロジェクト学習等の地域貢献活動を行い、学生・大学院生の能力開発を目指した教育研究の新たな展開を目的としています。来るべきロボット共存社会に対応できる高度理工系人材を育成すると共に、ロボット技術の普及、ならびにそれを核にした様々な地域貢献を果たす舞台がロボットアリーナです。
ロボットアリーナは、室蘭市および市立室蘭看護専門学院のご理解・ご協力のもと、平成22年8月に本学に近い高砂町の市立室蘭看護専門学院第3棟(体育館)1階の中に開設しました。ロボットアリーナの運営は、室蘭工業大学ロボットアリーナ事業推進室が担当しており、事業開始以降、アリーナの施設整備を進めるとともに様々なイベントを実施してきました。主な活動として、(1)青少年や市民向けの各種イベント(ロボットサッカーコンテスト、ロボットトライアスロン大会、ジュニアロボットスクール、体験教室、公開講座、等)、(2)アリーナを活用したロボット教育プログラム、(3)医療・看護・福祉・介護など地域のニーズに即したロボット関連技術の開発、(4)大学院での先端ロボット技術の研究開発と新産業創出を目指した共同研究、(5)他大学、海外大学等とのロボット技術に関する連携交流、などを実施してきました。室蘭市青少年科学館との積極的な連携も進めています。
文部科学省による直接の支援は平成26年度で終了しましたが、この5年間に多くの皆様のご支援ご協力をいただき、たくさんの方々にご利用いただくことができました。こうした実績を踏まえ、ロボットアリーナは、平成27年度から新たに大学キャンパス内に場所を移設した上で、本事業を継続することになりました。これを機会に、大学院での実践的な教育・研究の充実や幅広い人材育成など新たな事業も進めていきたいと考えております。
ものづくり教育・研究を進める室蘭工業大学が、ものづくりの街・室蘭を舞台に新たなものづくりと出会える場を提供し続けたい、それがロボットアリーナの願いです。大学と地域の皆様のご協力をいただき、科学と技術の新たな夢を育む場として多くの方々にますます利用していただけるよう、これからもロボットアリーナを育てていきたいと思います。
ロボットアリーナ(室蘭工業大学)
第16回ロボット・トライアスロン 札幌大会
◆趣旨:
近年、ロボット関連技術の発展はめざましく、将来、我が国の産業の牽引役となることが期待される。北海道は、ソフトウエアを中心としたIT関連産業がさかんであるが、その有力な応用分野としてもロボット関連技術およびロボット関連産業の育成は重要となろう。優秀な若者がこのような分野に興味を持ち取り組むことをねらって、北海道内の学生を対象にしたロボットコンテストを実施するものである。
ロボット・トライアスロン運営委員会
「ロボット・トライアスロン」は、3種競技を連続して行う、北海道内の大学生を対象としたオリジナル・ルールのロボット・コンテストです。ロボット・トライアスロン運営委員会は、コンテストの企画・運営を行っています。
室蘭工業大学 ロボットアリーナ 工作教室
体験教室「レゴ・マインドストーム」「ロボット組立」の他、夏休み・冬休みイベント「電子工作編」「かんたん工作編」などを実施しています。ロボットに初めてふれる小学生も興味をもって取り組んで、つくり・動かす楽しさを体感できるよう、スタッフがやさしく丁寧にサポートします。
スカベンジャーロボットコンテスト
「スカベンジャーロボットコンテスト」とは、フィールドに散らばる「ゴミ」(ピンポン玉など)の分別収集を操縦型ロボットを用いて競います。
コンテストに向けたロボット製作教室では、既製のキットを用いて標準的なロボットの製作を学んだあと、オリジナルロボットをアドバイスを受けながら製作し、コンテストに望みます。
ロボットサッカーコンテスト
近年、青少年の科学離れが進む一方で、ロボットなどのより高度な技術を必要とする産業が発展してきており、技術社会である我が国の将来を担う人材育成が重要になっています。室蘭工業大学学長杯争奪ロボットサッカーコンテストは、青少年の科学離れの解消や創造性育成を図るとともに、室蘭市、登別市、伊達市をはじめとする胆振地域、さらには北海道地方の活性化に資することを目的とします。
一般社団法人 日本ロボット学会 北海道ロボット技術研究専門委員会
北海道における地域ニーズに対応できるロボット技術の創造的発展に資するため、北海道地域のロボット及びメカトロ等関連する学術技術分野の研究者、技術者、経営者、学生が研究発表、討論、交流ができる地域研究拠点を目指す。